足裏の感覚が運動に及ぼす影響(TAKE insolesの簡単な総括)

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TAKEfootWorksのインソールの調整方法は他と少し違うかもしれません。もちろんいわゆる足のアーチ構造や関節のゆがみも見ますが、メインで見ているのは身体全体の動き方です。

詳しい話はまた今度として、冬になると足のゆびの動きが鈍っている人に出会うことが多くなるような気がします。新しく作成させていただく場合も、継続して調整を重ねている方の中にもです。

寒いから靴下が厚くなったりブーツを履いたりするからでしょうか?原因は定かではありませんが足のゆびは動いた方がいいです。もっとざっくりしたことを言えば足の裏の感覚は大切です。足の裏の感覚は全身の動きに影響を与える可能性があります。


例えば、足をキンキンに冷やして感覚をなくしたらどうなるのか?というのを調べた研究があります。

足底各部位を冷却した場合の姿勢調節の変化
浅井 仁 , 藤原 勝夫
体力科学1995-44,503− 512

この実験ではモニターに表示されるカーソルに合わせて自分の足底荷重中心点を移動させます。簡単にいうと足裏の重心位置をモニターに表示されるマークの動きに合わせて移動させるという課題です。マークが前に動けば自分も重心を前方に移し、後ろに動けば後ろに移します。

それを普通にやるグループと、足をキンキンに冷却して感覚がない状態でやるグループとを比較しています。ちなみに足冷却グループも3つに分かれていて、前足部だけ冷却、後足部だけ冷却、全体冷却の3条件が設定されています。

簡単に結果をまとめると、冷却して感覚が弱い部分では正確に足裏の重心移動をコントロールできないようです。また、感覚が弱いところよりも、冷却されていない部分に重心を移す傾向があるようです。

このことから、TAKEfootWorks的には足裏の感覚がより強い部分に荷重が移動するのかなぁということ、また感覚が弱ければそれだけ脳みそに送られる情報が少なく運動の制御も正確でなくなるなるだろうと考えています


Foot sole and ankle muscle inputs contribute jointly to human erect posture regulation
Anne Kavounoudias, Régine Roll and Jean-Pierre Roll
J Physiol. 2001 May 1; 532(Pt 3): 869–878.

この研究では足裏への刺激と姿勢の即時的な反応についてまとめられています。

これも結果を簡単にまとめますが、1)前足底部に刺激があると姿勢は後傾する、2)まず足底荷重中心が移動し、次に筋活動の変化が生じ、姿勢の変化が生じる、3)姿勢の変化(身体の傾き)は刺激された足裏のゾーンと反対方向に生じる、とのことです。

簡単には、前足部の裏を刺激すると体は後ろ向きに傾き、かかとの方を刺激する前向きに傾くといった感じです。

ということで、TAKEfootWorksとしては足の裏の感覚によって姿勢を変化させることができるのでは?と考えるようになりました。


足底圧中心変化に伴う足部周囲筋の筋積分値相対値変化
山口 剛司, 高崎 恭輔, 大工谷 新一
関西理学療法 / 5 巻 (2005)

この研究では足底圧中心が変化すると筋肉の働きがどのように変化するのか ということを調べています。その結果、前足部荷重ではすべての筋活動が増加し、後足部荷重と比べ長腓骨筋 / ヒラメ筋 / 腓腹筋で活動が増加。後足部荷重では前脛骨筋の活動が増加。内側荷重では~~~(今日は割愛)です。

この結果に関して、足底圧中心が後ろ側に移動すれば、体が後ろに倒れそうになり、それに抵抗するようにスネの前側の筋肉が働くのでは?という仮説がなされています。前足部荷重の場合も同様です。


ここからはTAKEfootWorksの考えですが、前述の研究結果をまとめると、1)足裏の感覚がより強い部位に重心が移動、2)それによって筋活動が変化、3)姿勢や運動が変化する、という仮説のもと現在インソールを作成中です。



アーチの支持や関節のサポートは足の自然な動きを妨げる可能性もあります。自然な動きを妨げずに、かつ足の機能を引き出し、動作を改善させる方法を模索してきました。

そもそもインソールなんて使わなくてよく、足や身体を鍛えればいいんです。

ただ、インソールは履いているだけでよくて無意識に効果があるので非常に便利な道具です。

トレーニングをする時間が1日に2時間あったとしても1日の残りは22時間で、そこをめちゃくちゃに過ごしていれば体も元どおりになるかもしれません。動作を修正するにも集中を永遠に保つことはできませんし、動作にだけ集中することもできません。他にも大切なことがあります。

だとしたら、便利な道具をうまく使えばいいじゃないか、というのが最近のTAKEfootWorksのインソールに対する考え方です。もちろん体の動きを見直したりトレーニングをするのと並行して使うということが重要です。道具だけに依存するのはナンセンスだと思います。


他にも色々と自分の考えの基盤になっている情報や理論はあるのですが、全部きちんとまとめるには時間がかかるし文章も長くなりそうです...

早いものでもう2年ほど空いた時間に大学の研究室に通いながら研究を続けてきました。ナメクジくらいのスピードでしか研究も進んでいませんが、自分のやっていることがどういうことなのか、少しづつわかってきました。

いや、やっぱわからないことばかりです。


今日は時間等の都合で簡単にしかまとめられませんでしたが、いつかきちんとした形でまとめてみようと思います。

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